
2010年、
トヨタでグローバルウェブサイトのリニューアル業務を担当していた時のことです。
「まずは競合分析から!」ということで、
他社のサイトを片っ端からリサーチしていたところ・・・
あるサイトに釘付けになってしまったんですね。
メルセデスベンツ・ミュージアム
2,017年の今このサイトを見ても
大して目新しさは感じないのですが、
当時は非常に先進的なページでした。
何より、この施設自体が、
伝わるコミュニケーション
を学ぶ題材として素晴らしいと感じたので、
一度直接見てみたいとずっと考えていたんですね。
当時は諸々の事情で叶いませんでしたが、
今回のドイツ出張でついに実現することができました。
そこで、これから数回に分けて、
 伝わるコミュニケーションで大切なことは
 メルセデスベンツ・ミュージアムで学んだ
と題し、写真を交えてご紹介していこうと思います。
早速ですが、第1回の写真はこちら。

これはミュージアムのガイドマップです。
普段はシャツの胸ポケットにも入るコンパクトなものですが、
ジャバラ式になっていて写真のように縦長に伸びます。
ジャバラ式にしておくことで、
一覧性を担保
することができます。
そして、この
一覧性=見てわかる
状態をつくりだしていくことこそが、
伝わるコミュニケーションの本質中の本質
です。
なぜ、トヨタのコミュニケーションが「紙1枚」
なのかを紐解くうえでも、
一覧性
は大切なキーワードであり、
メルセデスベンツ・ミュージアムも
当然ながらしっかりここをクリアしているわけです。
※「一覧性」について更に詳しく学びたい方はこちらの書籍をご一読ください。
(ここから先はちょっと抽象度あがります)
そもそもこのミュージアムは、
縦長で中が吹き抜けになっています。

まるでドラえもんやSF映画に出てきそうなエレベーターですよね。
このエレベーターで、まずは最上階に行きます。
すると、世界初の自動車が展示されています。

つまり、最上階から時間軸で展示が並んでいて、
見学者はらせん状にぐるぐる回りながら
地上階=現在
を目指して降りていく流れになっています。

写真の通り、
 建物自体が時間
 =クロニクルを反映した構造
になっていて、さらにそれを反映して
 案内マップもジャバラ式
 =時間を見える化した構造
を採用しているわけです。
「時間=歴史」を強調していることは明白です。
※そういえば、野口 悠紀雄さんの『超整理手帳』もジャバラ式の手帳でした。
このように、
建物の構造から案内マップに至るまで、
 その特徴を一貫して反映させる
ことによって、
非言語レベルで
 相手にメッセージが伝わる
ことになります。そのメッセージとは、
薄っぺらい新興企業ではなく
歴史ある伝統企業
であり、これが伝わることで
オーセンティックなイメージ
を喚起することができるわけです。
だからといって、建物がこれだけ先進的だと
決して古き良きといった感覚にもならない。
見学する者に、ベンツは、
過去も今も、そしてこれからも最先端であり続ける
という強烈なメッセージを
非言語レベルで伝えてしまう。
ミュージアムが放つべきメッセージ
としてはたしかにこれがど真ん中
だと思うし、このメッセージの訴求に
世界屈指のレベルで成功しているのが、
メルセデスベンツ・ミュージアム
だと言えるでしょう。
以上、後半はかなり抽象的な話になって
しまいましたが、何かしらお役に立てるところあれば幸いです。
では、また次回。

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